こんにちは、ハクです。
毎週「河北新報夕刊」より、
毎週の話題の映画をご紹介されて言います。
今回は「追想 この一作 映画記者のつぶやき」といいます、
「新聞記者」だった方が、昔に観た映画を添えて、"紹介文"を戴くようです。
引用いたしますが、ご了承ください。
では、ご覧くださいませ。いい午後を過ごして。
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『エデンの東』
愛と許しが人間を救う
予備校生活1年目、仙石線の車内で髪の長い、仙台の短大に通う女性と知り合った。当時、人気があった歌手のアグネス・チャンに似ていて、ミニスカートがまずかしかった。いつも会話の糸口は映画だった。
「名画座で『エデンの東』(1955年)に見てきた。高校時代に見た時より理解でき感じ」「予備校はどうしたんですか」
仙台から石巻への帰りの電車で偶然、一緒になった時だった。彼女の疑問を受け流し、エリア・カザンが監督した映画がいかに名作であるかを力説した。
次男のキャルが、これがジェームス・ディーンの役で父親アダムの愛を得ようとするが、アダムは長男アロンに期待を寄せる。孤立するキャルをいたわるのがアロンの恋人アブラ。演じていたのがジュリー・ハリスで、優しく清楚なイメージに心を奪われた。
「2人はどうなるの」
「キャルとアブラの心が接近するが2人を乗せた観覧車のシーン。互いにひかれ合っていく。切なく美しかった」「もう1人重要な人物がいて、死んだことになっている彼ら兄弟の母親ケート。アダム一家の運命を左右するんだ」
夢中になって話していたら間もなく終点。ラストシーンをこう解釈した。「拒絶は憎しみをもたらす、愛と許しが人間を救う」と。レナード・ローゼンマンの名曲がドラマを引き立てた。いつもは長く感じる仙石線が、あっという間に石巻駅に着いた。あの日から49年の歳月が流れた。
(元三陸河北新報社記者・久野義久さん)
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いかがでしょうか。
いつも昔の映画ですが、DVD販売があるそうで助かります。
次回も宜しくお願いします。
それでは、失礼しました。
(´・ω・`)
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