こんにちは、ハクです。
毎週「河北新報夕刊」より、
毎週の話題の映画をご紹介されて言います。
今回は「追想 この一作 映画記者のつぶやき」といいます、
「新聞記者」だった方が、昔に観た映画を添えて、"紹介文"を戴くようです。
引用いたしますが、ご了承ください。
では、ご覧くださいませ。いい午後を過ごして。
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『明日に向って撃て!』 英雄の概念破る西部劇
弱さを見せない、それが西部劇のヒーローの条件の一つと思い込んでいた。
が、その既成概念を破ったのが「明日に向って撃て!」(1969年)。ロバート・レッドフォード演じる無法者で早撃ちの名手サンダンス・キッドが、情けなくも「泳げないんだ」と口にした瞬間である。
保安官に追い詰められ、崖の上から眼下の渓流に飛び込むしか逃げ道はなくなった時、相棒ブッチ・キャシディ(ポール・ニューマン)の「飛び込もう」という提案に、キッドは尻込みした。小学生の頃からジョン・ウェインやヘンリー・フォンダらが演じる強い西部劇のヒーローに憧れてきただけに、キッドのあの一言に高校2年だった私は軽くショックを受けた。
そういえば、ブッチが「未来の足」自転車で登場した時から予感はあった。ボート・バカラック作曲の軽快な主題歌「雨にぬれても」に合わせ、キッドの恋人エッタ(キャサリン・ロス)を乗せて走り回るシーンだ。新しい西部劇を今、目撃しつつあることを感じた。
物語自体、西部が消えようとした時の話だ。列車強盗などに明け暮れる彼らの時代は終わろうとしていた。新時代の象徴として使われたのが自転車だった。
1972年12月、地元の石巻テアトル東宝が見た。今では考えられない「ミニミニ大作戦」「ワイルドバンチ」の3本立てだった。「ワイルドバンチ」もまたブッチとキッドの実話が基だったらしい。それを知って興奮したのはずっと後のこと。
「明日に向って撃て!」の一場面(右上が「LIFE GOES TO THE MOVIES」、右下は南部圭之助著「男性の世界 欧米映画65年史」)。左は「ワイルドバンチ」のパンフレット
(元三陸河北新報社記者・久野義久さん)
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いかがでしょうか。
いつも昔の映画ですが、DVD販売があるそうで助かります。
次回も宜しくお願いします。
それでは、失礼しました。
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