§::万華鏡∞日記::§

「定期記事」で①きょうの運勢②首相日録③きょうの言葉④DMMFX要人発言が主です。その他「映画」「音楽」「書籍」の紹介文や、雑記もあります。

【書籍】話題の本をピックアップ!ぜひ、ご紹介します!?/2023.04.17。。(´・ω・`)


こんにちは、ハクです。


毎週日曜日、河北新報2版に「書籍紹介」があります。
試しまして、こちらよりご紹介させて戴きます。
書籍数はあまりにも多いので「評」する紹介文がある本だけと致しました。


どうぞ、ぽちっと「折りたたみメニュー」で、ご覧くださいませ。

例)折りたたみメニューはこちらです
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★★★★[ 紹介文はこちら ]★★
大当たり!( ´,_ゝ`)プッ

宜しくお願い致します。


 ◇


【著者とひととき】
藤井聡太はどこまで強くなるのか』…揺るぎない実力を解明
谷川 浩司さん


★★★★[ 紹介文はこちら ]★★

  「進化を続ける藤井さんの最年少名人誕生はなるのか。私たちは新たな歴史の瞬間に立ち会っているのかも知れない」


  将棋の藤井聡太さんは史上2人目の六冠を達成し、4月開幕の名人戦でさらなる高みを目指す。40年前、21歳2カ月で最年少名人に就いた17世名人の谷川浩司さんが、新著で藤井さんの「既成概念を覆る強さ」に迫った。


  名人挑戦権はトップ棋士10人で構成するA級順位戦で優勝するのが条件。谷川さんは「A級を勝ち抜くのは至難の業。藤井さんでも簡単ではない」とみていた。しかし、7勝2敗でプレーオフに臨み、大舞台への切符を手にした。「対戦相手も練りに練った作戦をぶつけてくる中で、この成績は素晴らしい」


  谷川さんと藤井さんは似たような道を歩んできた。小学生の頃、将来の夢を「しょうぎ名人」「名人をこす」とそれぞれ書き、共に中学2年生でプロ棋士に。「その藤井さんが40年の時を超えて歳少年名人への道を再現しつつあることに感慨を覚える。実績、人気ともに抜群の藤井さんになら、最年少記録を更新されても光栄なことです」


  今年、将棋ファン抜群のタイトル戦が実現した。藤井さんにレジェンドともいえる羽生善治九段が挑戦した王将戦7番勝負だ。実績豊富な羽生九段の底力に苦しみながら防衛に成功。棋界の頂点に上り詰めていく揺るぎない実力を、本書は解き明かしていく。


  天才と称されることの多い藤井さんだが、持ち味の「抜群した終盤力」を支えるのは詰将棋の鍛錬で「豊富な読みの質と量」を維持しているから、と分析。


  棋士としての進化は一手一手を「どれだけ深く、真剣に考えたが」で決まるという。その点、「常に考えて、考えて、考える」姿勢が藤井さんの強さんの「核心」とみる。


  将棋の歴史は故大山康晴15世名人、中原誠16世名人、羽生九段らが築いてきた。「藤井さんのタイトル戦での安定感は抜群。既にこの3人をしのいでいるかもしれない」と谷川さん。「藤井時代」に期待を寄せた。

(藤井聡太はどこまで強くなるのか」は講談社+α新書・990円)



【読 書】
『遠きにありて、ウルは遅れるだろう』…寄せて返す記憶の変奏
ペ・スア(BAE・SUAH)
1965年ソウル生まれ、作家。公務員を経て93年にデビュー。作品に「日曜日、スキヤキ食堂」(韓国日報文学賞)など。


★★★★[紹介文はこちら]★★

 評・高遠 弘美(翻訳家)


  端的に言って韓国の現代文学が到達した高みを如実に味わうことのできる小説であり、文学が想像力と言葉だけで成り立つ芸術であることを再認識させてくれる作品だ。さらに言えば、外国文学の場合、翻訳が重要な要素たりうることの最良の例となる書物でもある。


  3部構成になってはいるが、1度目はともかくとして2度目以降はどこからどのように読んでもかまわない。この小説は1度読んだだけではすまない。読者は必ず再読することになる。難解ゆえにではない。目の前に展開する言葉に精神を委ねるのが何とも心地良いからである。何度も同じ言葉が、時にはかすかな変奏とともに繰り返される。


  例えば第1部の「それは夕闇が色濃い迫った海辺を走っていく三匹の犬だった」は「海辺では三匹の犬が走っている」(第2部)「海岸を張っていく三匹の黒い犬がいる」(第3部)となって、読者がすでに知っていたはずの物語の記述の記憶をそのつど波立たせる。


  仮にウルと呼ばれる主人公は29歳の女性であるとともに、パーティーの間、壁に寄りかかって一人でシムノンの本を読む女のときもある。何度も言及される、霊魂を食うという黒い牧羊犬の名前もウルだ。最初に記憶をなくした者として登場するウルは、果たして記憶を取り戻したのか。


  幾つもの記憶が、寄せては返す波のように現れては消え、消えてはまた形を変えて現れる。それを教会の三連祭壇画のパネルを思わせる構成で、同時に映し出したのがこの小説であり、コヨーテや死者、光と闇、料理や編物、婚礼と葬儀、巫女と精霊、朗唱や踊りや演劇といったさまざまな要素がパネル相互の類似や相違とともに読者に幾度も訴えかけてくる。こんな小説はほかにない。


  そうした稀有な読書経験を支えているのが見事というほかない訳文である。訳者によって韓国の現代文学を代表する一人ペ・スアが初めて紹介された意義はどれほど強調しても足りないだろう。

 (斎藤真理子訳、白水社・2200円)



【読 書】
『マーメイド・オブ・ブラックコンチ』カリブ海の70年代映す
モニーク・ロフェイ(MONIQUE・ROFFEY)
1965年トリニダード・トバゴ生まれ。高校生で英国に移住し、2002年に小説家デビュー。


★★★★[紹介文はこちら]★★

 評・佐藤アヤ子明治学院大名誉教授)


  アンデルセンの「人魚姫」が代表するように、人魚の物語は世界中にたくさんある。しかし、トリニダード・トバゴ出身の著者が描く現代の人魚物語は、人魚と漁師の悲しいロマンスに、植民地時代の暴力や時代に翻弄されてきたカリブ海地域の様相が混ざり合う「新マーメイド・ストーリー」である。


  時は1976年(著者が生まれたトリニダードでは君主制が終わり共和制に移行した年)、カリブ海に浮かぶ架空の島ブラックコンチの漁師デイヴィッドは、伝説の人魚アイカイアと出会う。千年前、呪いで人魚の姿に変えられた<赤い>肌の先住民タイノ族の少女だ。二人は互いにひかれていく。


  <白い>人の到来以来、彼らが持ち込んだ疫病や強制労働のためカリブの先住民は大方滅んだ。その後、プランテーションの労働力としてアフリカから黒人奴隷が連れて来られた。奴隷解放後、多くの黒人が漁師になった。デイヴィッドもその流れをくむ<黒い>人である。


  ブラックコンチでは、毎年釣り大会が開催される。<白い>米国人父子が、大魚を求め大型捕鯨船でやって来た。彼らが釣ったのは人魚アイカイア。高値で博物館に売れると値踏みする。「おびえて、打ちのめされた」アイカイア。そんな人魚に白人二人が同情を見せることはない。


  デイヴィッドは瀕死の人魚を盗み出し、自宅にかくまう。世話をするうち、アイカイアの呪いが解け始め、デイヴィッドに心を通わせる人間の女に変身していく。その後、彼女は「クレオール(植民地生れ)の魂を持つ」地主の白人女性と黒人男性の間に生まれた息子とも仲良くなる。しかし、永久の呪いが彼女をほっておくわけはない。ハリケーンと共に、半人半魚になって海に戻っていく。


  赤い人、白人、黒人、その混血といったカリブ人のアイデンティティーの複雑さを示し、また人魚と人間の出会いを通し、70年代のカリブ海地域を映したポストコロニアル文学の秀作である。

 (岩瀬徳子訳、左右社・2970円)



【読 書】
『公衆衛生の倫理学…健康巡る自律性と権力
玉手慎太郎(たまて・しんたろう)
1986年仙台市生まれ。学習院大法学部政治学科教授。著書に「政治において正しいとはどういうことか」(共著)など。


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 評・雑賀 恵子(社会学者)


  公衆衛生とは何か。市民全体の健康を守るために日常的に健康(の維持)を管理する営みのことだ。特定の目的の上に国家が市民全体に対して介入するプロセスに焦点を当て、公衆衛生政策の倫理的正当性をいかに判断すべきか、道筋を示すのが本書である。


  全体を構成するのはそれぞれ異なる個々人であるから、個人の自律性と国家の介入はぶつかる局面がある。介入の仕方はいかなる場合に、どの程度までが妥当なのか。


  肥満対策を例として、四つの倫理的問題が挙げられる。健康を目的に人々の意思に反して特定の好意を強制すること(パターナリズム)が行き過ぎる問題。医療や保険関連の財政支出削減のために健康増進政策を進めるような健康の道具化問題。健康的な生活を送らず病気になったのに公的医療費を食いつぶすなという批判につながる自己責任論。そして、肥満に対して負のイメージのレッテル貼りをするスティグマ化の問題。


  こうして整理されると、公衆衛生政策のみならず、国家の安全を名目に行われる政策を考察する際の指標としても応用できるだろう。


  自律と介入のジレンマを回避する「ナッジ」という新手法が目を引く。例えば、われわれは飲食店で、油たっぷりのおいしそうな料理がメニューの先頭に置かれていれば、健康に悪くてもつい選択してしまう。そんな「非合理」な人間の行動を分析し、健康に良い料理をメニューの目立つところに置いて「つい」選択するように導く、といった手法のことである。


  快楽などを介して自発的に国家が目的とするものに参加させる手法は、実はファシズム研究などではよく知られている。公衆衛生政策を通して国家の推奨する「健康な体」に向けて、自分の価値観や行動が知らないうちに誘導されていないか。自分の生活スタイルや行動を改めて見る上で、ナッジの紹介は興味深い。


  本書は、個人の自由と社会全体の福利との緊張関係を、健康とは何かという問いに向き合いながら、ひもといてくれる。

 (筑摩書房・1870円)



【読 書】
『母という呪縛 娘という牢獄』…執着がもたらした絶望
斎藤 彩(さいとう・あや)
1995年東京都生まれ。共同通信記者として新潟支局を経て大阪支社社会部で司法を担当、2021年に退社した。本書が初の著書。


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 評・森  健(ジャーナリスト)


  息苦しさと絶望感。読み進むうちに、そんなつらい感覚にとらわれる。


  2018年3月、琵琶湖へと流れる川の河川敷で女性の胴体が見つかった。被害者は58歳の女性。同年6月、死体遺棄容疑で逮捕されたの女性の娘(当時31歳)だった。娘は9年の浪人生活を経て入学した医学看護学科を卒業、看護師になったばかりだった。


  なぜ娘は母を殺したのか。母は娘を医学部に入れるという強い執着心をもち、常軌を逸した言葉や行動で娘を支配していた。事件発生当時、記者だった著者は娘が控訴審で公表した文書にあった「母の呪縛」という言葉に興味を覚え、娘に面会。やりとりした手紙を中心に母娘の長き「呪縛」を解き明かした。


  小6で父は別居、母娘2人の生活に。娘が私立中学に入学すると、母は娘の目標を医学部入学と設定。言葉も行動も異常だった。「何でこんなことが分からないの?」と詰問し、「嘘付き」「バカ」と罵倒する。やかんの熱湯をかけてやけどを負わせたり、回し蹴りをしたり。日記を盗み読みして娘の行動を把握し、娘が逃げようとすれば探偵を雇っても連れ戻す。


  何年も受験を押し付けられ、強烈に束縛される日々。娘は<死んでくれたらいいのに>と考える。9年後に合格した大学で娘にとって<解放される>はずだった。だが、些細なことでその思いはくじかれ、娘は絶望的な感概を抱く。<誰も狂った母をどうもできなかった。いずれ、私か私のどちらかが死ななければ終わらなかった>


  若い著者だが、叙述や構成が巧みだ。何があったのかだけでなく、母娘がどのような時間や空間の中にいたのか。目端が利いた視点があり、適切な表現で記されている。教育虐待という言葉では済まない母の異常な行動を考えさせられ、娘が二審で犯行を認めるに至った思いまで追える。


  「毒親」は母娘の関係が多いという。なぜ母は娘を縛るのか。読後にはそんな疑問まで浮かぶ。

 (講談社・1980円)



【読 書】
カレン民族解放軍…日本人傭兵が見た現実
沖本 樹典(おきもと・きのる)
1970年北海道生まれ、2006年からミャンマーの反政府ゲリラ「カレン民族解放軍」に参加。


★★★★[紹介文はこちら]★★

 評・木村 元彦(ジャーナリスト)


  ミャンマーで国軍と長年、戦闘を繰り返してきた少数民族武装勢力カレン民族解放軍(KNLA)」の勇猛さは、在日ミャンマー人たちの間でも鳴り響いている。


  2021年の軍事クーデター後に民主派勢力「国民防衛隊(PDF)」の一員となって国軍と闘っていたミャンナー人の若者が今、大阪に逃れて来ているが、それまで武器など扱ったことのなかった彼も、カレン州の山中でKNLAの軍事訓練を受け、ゲリラ兵士になったという。


  本書はその最強のKNLAに06年から10年以上、身を投じて闘ってきた日本人傭兵の従軍記である。


  祖父が特攻隊で見方を護衛する「直掩(ちょくえん)機」に乗っていたという著者は、日本の右翼関係者からもらった国境連絡員の携帯電話だけを頼りに、隣国タイとミャンマーの国境地帯み向かう。


  KNLAの第5旅団に入り、やがて1万4千人を統率するボジョー将軍に兵士の訓練を任される。「目にする現実を悲惨で救いがたく、物語の主人公になったような胸の高鳴りも、すぐに消える」と記す。


  かように過酷なジャングルでの日常を描きながら、著者は、時に情勢を俯瞰した知見を記す。クーデター後のミャンマーで、経済開発に少数民族の存在が障害となれば「歴史上最悪の内戦」へ突入すると警告し、「曖昧に看過できないのは、その軍部の背後で電卓をたたく進出国の罪責だ」と、同地へ経済進出を続ける外国の存在を指摘する。日本もまた、電卓をたたいている国の一つだ。


  なぜ、あまたある少数民族部隊の中で志願の先がKNLAだったのかは読了しても分からなかったが、それは「自分の目で見たものに命を賭けられるなら、どこであろうと傭兵は銃を取る」ということだろうか。


  「戦場のリアル」と言いながら、自慢げに自撮りをしている報道カメラマンがよくいるが、自撮りできる場所など、真の戦場ではないことが伝わってくる。

 (パレード・2200円)



 ◇


※「読み楽しむ」のでしたら、こうすると安く、お薦めです!
 どうぞ、詳細をご覧ください。


いかがでしょうか。今回も読みたいと思います。
その書籍の紹介文はなるほど、読みたくなるのはすごいものです。
これもアフィリエイトのための文章力(ライター?)の参考のために読み続けます。
では、失礼しました。


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