【書籍】話題の本をピックアップ!ぜひ、ご紹介します!?/2023.09.18。。(´・ω・`)
こんにちは、ハクです。
毎週日曜日、河北新報2版に「書籍紹介」があります。
試しまして、こちらよりご紹介させて戴きます。
書籍数はあまりにも多いので「評」する紹介文がある本だけと致しました。
どうぞ、ぽちっと「折りたたみメニュー」で、ご覧くださいませ。
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大当たり!( ´,_ゝ`)プッ
宜しくお願い致します。
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【著者とひととき】
①『もしもし、アッコちゃん?』…活字でも笑いに疾走感
東村アキコさん
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「スマートフォンで漫画を読み始めた時、『ここまで漫画と電話に人生を翻弄された人って私くらいでしょ』と思ったんです」。そう語るのは「海月姫」「東京タラレバ嬢」などで人気を集める漫画家の東村アキコさん。初めての"文章だけの本"という自伝的エッセーを書き下ろした。
副題は「漫画と電話とチキン南蛮」。父は電電公社(現NTT)勤務、自身も出身地の宮崎でNTTに勤めた経験があるという「電話一族」で育った記録と、漫画家を夢見た思い出を軸に、宮崎愛も詰め込んだ一冊だ。
マンガ「ママはテンパリスト」「かくかくしかじか」などでも体験談を描いてきた。だが、まだ書きたい話が大量にあり、多忙な漫画連載と並行してエッセーに挑戦。「最初は『絵を描かないなら一晩でいけますよ』なんて活字をまねていて大反省。1年かかりました」
本作ではスマホの原稿用紙アプリを使用し、片手で全編を執筆したという。「寝転がって書けるし、予測変換も便利。文字を打つ左手がつりそうでしたけど」と笑う。
お絵かき玩具を借りたくて社宅の友だちと流血沙汰になった幼少期、クラス中の男子の思考を「ドラゴンボール」が支配した小学生時代、電話帳を駆使して憧れの人に接近した高校時代…。ギャグは「早口でまくし立てる感覚」で書くといい、東村作品の疾走感に満ちた笑いあ活字でも健在だ。
一方、幅広い読者層を想定し「朝ドラの語り程度」のテンポも取り入れた。気品を漂わせようと、愛読する向田邦子作品を読み返したとも話す。
NTT社員時代に携帯電話「ドコモのムーバ」を売った経験もあり、通信機器の変化には敏感だ。今や世界を席巻する韓国発のスマホの縦読み漫画「ウェブトゥーン」にもいち早く参入。「偽装不倫」などを発表した。
創作の原動力は、自分の漫画を読んで「つらい仕事や育児を乗り切れた」などと言ってくれるファンたちの存在。「ファンを思えば、手段や媒体は何でも良くて。その時代に、いっぱいの人に向けて、私の作品を届けられる場で活動したいです」
(「もしもし、アッコちゃん?」は光文社・1540円)
【読 書】
②『肥料争奪戦の時代』…豊饒むさぼった果てに
ダン・イーガン(DAN・EGAN) 著
米ミルウォーキー・ジャーナル・センチネル紙の記者。ウィスコンシン大ミルウォーキー校で淡水科学部シニアフェロー。
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評・伊藤 重夫(経済ジャーナリスト)
「昭和農業技術発達史」(農林水産技術情報協会)によると、日露戦争で権益を獲得した旧満州(中国東北部)から明治30年代以降に大豆かすが盛んに輸入され、効果の高い肥料として、人の排せつ物や草木などに取って代わった。
第1次世界大戦で欧州から化学薬品の輸入が途絶えると、過リン酸石灰などの化学肥料の国内生産が急成長し、昭和初期にはこれを多用する農業が確立したとされる。
このように我が国の肥料開発の歴史は戦争や国際情勢の激動と密接な関係にあったが、米ジャーナリストである著者が紹介する世界の実情はより生々しく、深刻だ。
19世紀初頭にはナポレオン戦争の戦没兵士の遺骨が掘り起こされ、英国の粉砕工場で骨粉にし、都市で急増する人口を賄う食糧を増産するための肥料にされた。
やがて戦場跡地で人骨を掘り尽くすと、帝国主義的な海洋進出に伴い、南米ペルーで鳥のふんが堆積した岩石化したものや、太平洋の小島のリン鉱床などを採掘したが、それらも1970年代までに枯渇してしまった。
肥料元素として不可欠でありながら特に希少であるリンについては現在、モロッコと同国が事実上支配する西サハラ地域が世界の埋蔵量の7~8割を占めるといわれ、世界の農業はリン調達上の脆弱性にさらされているのだと著者は指摘する。
ならば、希少元素であるリンの安定調達も考慮に入れた食料自給率の向上が急務となるが、それだけで事足りるのか。
米国では農地に過剰投与されたリンが湖沼や河川に流れ込み、致死性のある毒素を持つ藻類が異常発生している事態を著者は問題視する。肥料資源を乱用し、豊饒をむさぼった代償を払っていると言えるからだ。
家畜や人間の排せつ物から肥料元素を抽出するなど、生態系が本来有していた技術開発を推進する必要があると実感させる書である。
(阿部将大訳、原書房・3080円)
【読 書】
③『アンリアル』…特殊能力が探り出す闇
長浦 京(ながうら・きょう) 著
1967年埼玉県生まれ。作家。著書に「赤刀」(小説現代長編新人賞)、「リボルバー・リリー」(大藪春彦賞)など。
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評・村上 貴史(ミステリー書評家)
本書の主人王である19歳の沖野修也は、研修中の警察官だ。彼は、殺意や敵意などを抱く者の目に宿る赤い光を見る特殊能力を備えている。修也はその能力と警察官の立場を利用して、両親の死の真相を探ろうとしていた。
両親の死が自動車事故によるものという警察の結論に納得していなかったのだ。だが、結果を焦ってもめ事を起こし、異動を命じられてしまう。異動先は防諜活動を専門とする秘密組織で、修也はスパイとなることを強いられる。
最初の任務は、要人警護だった。ゲノム編集したヒト受精卵の国際的な裏取引などに関わったという夫婦が来日する。複数の筋から命を狙われているとのこと。そんな人物が殺されれば、日本の警備体制が非難され、殺害に加担したとさえ疑われかねない。そこで修也たちの組織の出番となるのだが、そこは予想をはるかに超えただまし合いの世界だった…。
要人警護を描くCase1に始まる四つのエピソードで構成される本書は、現在からほんの数年先の近未来を描いている。4編とも題材や展開が変化に富み、さらに、敵味方の明確な判断も困難ななかでのルールなき闘いがもたらす極上の緊張感に満ちている。しかも衝撃的な驚きも備えていて、とにかく刺激的だ。
修也は4編を通じて成長しつつ(闇の底を深く深く掘っていくような成長だ)、両親の死の解明を進めるのだが、探り出す事実もまた深い闇。その苦さも読みどころだ。
とはいえ、だまし合いや苦さだけの小説ではない。修也と20代の女性上司との姉弟けんかにも似た不器用な衝突を含め、若さもまた魅力として備えている。
特殊能力という要素を冷酷なスパイ戦になめらかに織り込んだ本書は、少なくとも明治時代までさかのぼり、欧米や中国なども巻き込む大きな物語の第1弾という位置付け。シリーズの第一歩から付き合うことをお勧めする。
(講談社・1980円)
【読 書】
④『日本で軍事を語るということ』…安全保障の広さと深さ
高橋 杉雄(たかはし・すぎお) 著
1972年生まれ。97年に防衛研究所に入所、現在、政策研究部防衛政策研究室長。著書に「現代戦略論」など。
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ウクライナ戦争や台湾有事に関する書籍はあまたあるが、その中で異彩を放っているのが本書だ。どんな安全保障環境が出現しようとも、本書が示す軸足を外さなければ、大筋で読み誤ることはないだろう。一般読者はむろん、自衛隊の若手幹部にも必読の書だとお薦めしたい。ビジネスパーソンにも大いに参考になるはずだ。
本書は、単に日本周辺の安全保障環境の悪化を言い立てるのではなく、陸戦、海戦、空戦から宇宙、サイバーに至る現代の戦争を眺めるための基本を、ウクライナ戦争の事例などを適切に織り交ぜながら、分かりやすく解説しており、専門化にも頭の整理になる。
しかし、何と言っていも白眉は終章の「日本で軍事を考えること」であろう。この視点は日本には類書がなく、貴重だ。
日本の大学などで教えていない現代軍事戦略の分析手法について、著者は米国留学や防衛省での政策立案経験などを基に、安保3文書などの戦略文書、予算、法律の3点からのアプローチを「自己流で編みだした」と述べている。それほど日本の現代軍事戦略の分析は立ち遅れている。在日米軍や国産兵器の欠陥問題のフィールドワークから軍事に首を突っ込み、手探りできた私の手法の妥当性を確かめる上でも本書は有効だった。
著者は、日本では安全保障論の広さ、深さを知らないままの発言が多いとして、歴史研究者、地域研究社、退役自衛官、ジャーナリストを容赦なくやり玉に挙げる。そして、日本の議論が10年前の「集団的自衛権を行為すべき」など制度論にとどまってきた現実を、日本の安全保障研究の質的量的な「薄さ」だと指摘する。耳の痛い向きも少なくないのではないか。
本書では、納税者の覚醒が繰り返し強調されている。納税者が政府の施策を検証し、創造的に在り方を考えていくには、軍事を知る必要があるという。民主主義を機能させようとする姿勢に共感を覚える。
(中央公論新社・1925円)
【読 書】
⑤『山下惣一 百姓の遺言』…零細「百姓」の幸せとは
山下 惣一(やました・そういち) 著
1936年佐賀県生まれ。著書に「海鳴り」(農民文学賞)「減反神社」(地上文学賞)「ひこばえの歌」など。2022年死去。
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評・松田 博公(ジャーナリスト)
昨年86歳で亡くなった「農民作家」、山下惣一さんの雑誌連載エッセーを集めた遺稿集である。山下さんは、佐賀県唐津市郊外で農民として生き、迷走する農政を小説や評論で批判し続けた「野の思想家」だった。
1945年の敗戦後、農地解放を経て、日本の農業は北海道を除き、平均田畑1.1㌶の小規模自作農主義でスタートした。やがて農政は、農家の規模を拡大し、商品作物の生産に特化する近代化路線に転換する。兼業農家や家族経営農家を淘汰しようとしたのである。戦前の苛酷な前近代農業を体験した山下さんは、耕運機、化学肥料、農薬分布による売れる商品の生産に魅せられた。しかしそれは長く続かなかった。
国があおったブームに乗りミカンを植えたら、身がなることに過剰栽培となり、挫折したのである。山下さんは、大半が零細小農経営であるこの国の「百姓」の幸せとは何か、先進国最低の食料自給率39%の国の農業とは何かを考え、全国を歩き海外を訪ねた。
そして到達したのが家族経営の小農こそ、食料を自給し、自然環境、文化を守る「自衛農業」だという思想だった。
「小農はもうからないからつぶれない。社会変動の備えにもなる」「田んぼで生まれた赤トンボが群れ飛ぶ夕焼け空は、売り買いでできない。百姓仕事はカネにならないものの方に価値がある」「農業の基本は生命の循環です」。この洞察は、期せずして国連が2019年から始めた「家族農業の10年」の方向性と一致する。
山下さんは、生涯かけて次世代の「百姓」を励ましたが、消費者に率直に警告することも忘れていない。「まず飢えるのはあなたです。食料、農業問題はかかって生産手段を持たない消費者、あなたの問題なのだ」
巻末には作家、野坂昭如さん、井上ひさしさんとの往復書簡、対談と、国策に翻弄される農村の現実をブラックユーモアに包んで描いた直木賞候補作「減反神社」を載せる。
(家の光協会・2200円)
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※「読み楽しむ」のでしたら、こうすると安く、お薦めです!
どうぞ、詳細をご覧ください。
いかがでしょうか。今回も読みたいと思います。
その書籍の紹介文はなるほど、読みたくなるのはすごいものです。
これもアフィリエイトのための文章力(ライター?)の参考のために読み続けます。
では、失礼しました。
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