こんにちは、ハクです。
毎週「河北新報夕刊」より、
毎週の話題の映画をご紹介されて言います。
今回は「追想 この一作 映画記者のつぶやき」といいます、
「映画記者」の昔について、観た映画を添えて、"紹介文"を戴くようです。ま、引用いたしますが、ご了承ください。
では、ご覧くださいませ。いい午後を過ごして。
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『ローラーボール』
権力と闘う孤高の戦士
石巻から仙台の予備校に通っていた1975年、仙台東宝が入っているビル1階に高山書店があった。小柄なかわいい店員がいた。彼女がレジにいる時を狙って本を買った。米映画「ローラーボール」の記憶をたどっているうちに、そんなことまで思い出した。
近未来のスポーツもので、敵の選手を死に至らしめても罪に問われない恐ろしいゲームの話だった。
戦争や犯罪も消えた文明社会が背景。理想郷に見えたが、人類を管理しているのが大企業体。人間の感情のはけ口として作られたゲームが死のルールが認められたローラーボールだった。
大企業体にとって誤算だったのは、そこから一人のヒーローが生まれつつあったこと。ミスター・ローラーボールと呼ばれたジョナサンだ。全て管理しようとする権力者側にとって目障りな存在でゲームを利用して抹殺しようとする。
ジョナサンを演じるが「ゴッドファザー」(72年)で人気が出たジェームズ・カーン。権力を敵に回して闘うヒーローながら、カーンの人間味ゆえか、とても悲しい孤高の戦士に見えた。敵も味方も死に絶えたトラック(競技場)をただ一人で1周する彼に、勝利者の面影はなかった。
映画日誌にこう書いていた。「8月5日、ローラーボールを見る前に高山書店に入る。さっちゃんと目が合った」。そう、彼女の名前はさっちゃん。同僚が呼んでいたのを耳にした。47年前のあの日が、きのうのようによみがえった。
(元三陸河北新報社記者・久野義久さん)
いかがでしょうか。
とても昔の映画ですが、DVD販売があるそうで助かります。
いや~「恋」。記事を読ませて微笑みました。
こうした記事は「随時掲載」だそうです。次回も宜しくお願いします。
それでは、失礼しました。