こんにちは、ハクです。
毎週「河北新報夕刊」より、
話題の映画をご紹介されております。
今回は「追想 この一作 映画記者のつぶやき」といいまして、
「新聞記者」だった方が、昔に観た映画を添えまる"紹介文"を戴くようです。
引用いたしましたが、ご了承ください。
では、ご覧くださいませ。いい午後を過ごして…。
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『バリー・リンドン』
ろうそくの生活 幻想的
新作が待ち遠しい監督がいた。その一人がスタンリー・キューブリック。「2001年宇宙の旅」(1968年)は今も私にとって特別な1本だ。
千葉の大学に入学した76年、今度の新作は明るい照明を使わずろうそくの火だけで室内シーンを撮影したらしい―といった噂が流れ、見る前から興奮した。映画は「バリー・リンドン」。7月3日の初日、噂の真偽を確かめるため千葉から東京の丸の内ピカデリーに勇んで見に行った。
映画は18世紀のヨーロッパを舞台に、アイルランドの田舎育ちのバリーの波瀾万丈の物語だった。戦争を経て貴族社会に入り込み、夫に先立たれた伯爵夫人と結婚、莫大な財産にものをいわれて貴族の称号を得ようとする。だが運命を変える事件が待ち受けていた。
3時間余という長さを感じさせない華麗な絵巻物に目を見張った。18世紀にタイムスリップしたようだった。そんな錯覚を起こさせたのは衣装や装飾など全てにおいてキューブリックの時代へのこだわりだった。
噂は本当だった。夜の室内シーン。人物を照らしていたのはろうそくの明かりだけだった。その時代の雰囲気を醸し出すために電灯がなかった当時の暗さを再現した。特殊なレンズを開発し撮影。スクリーンにはろうそくだけで暮らしていた時代の室内の光景が幻想のように浮かび上がった。ただ貴族の男性の白塗りのような化粧には少々困難。これも忠実に再現したのかもしれないがホラーのようだった。
「バリー・リンドン」パンフレット表紙(左)とミシェル・シマン著「キューブリック」(白夜書房)の「バリー・リンドン」の一場面
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いかがでしょうか。
いつも昔の映画ですが、DVD等の販売があるそうで助かります。
※たくさん観られるのでしたら、こちらを利用するのがお薦めです!
次回もどうぞ、よろしくお願い致します。
それでは、失礼しました。
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