§::万華鏡∞日記::§

「定期記事」で①きょうの運勢②首相日録③きょうの言葉④DMMFX要人発言が主です。その他「映画」「音楽」「書籍」の紹介文や、雑記もあります。

【書籍】話題の本をピックアップ!ぜひ、ご紹介します!?/2023.03.06。。(´・ω・`)


こんにちは、ハクです。


毎週日曜日、河北新報2版に「書籍紹介」があります。
試しまして、こちらよりご紹介させて戴きます。
書籍数はあまりにも多いので「評」する紹介文がある本だけと致しました。


どうぞ、ぽちっと「折りたたみメニュー」で、ご覧くださいませ。

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大当たり!( ´,_ゝ`)プッ


宜しくお願い致します。


 ◇


【著者とひととき】
『ウイルス学者の絶望』…研究者として信念貫く
宮沢 孝幸さん


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  平均寿命が縮むほどの死者の激増、ワクチン接種に伴う健康被害に対する賠償金を製造企業ではなく政府が負担する法的措置など、新型コロナウイルス禍を巡る事象は異例ずくめ。京都大医生物学研究所准教授、宮崎孝幸さんの新著は、新型コロナに関する最新の知見と提言を発信する一冊。「ウイルス研究者として信念を持って、今起きていることをまとめた」と話す。
  例えば国内で承認された新型コロナワクチンは、メッセンジャーRNA(mRNA)という遺伝物質を利用し、主に血中の「IgG」と呼ばれる抗体を上げるタイプ。しかし宮沢さんは当初から、鼻腔や咽頭からの感染が多い新型コロナへの効果は限定的だとみているた。
  「重症化は防げるかもしれないが、感染防止には鼻や喉で働く抗体を増やすのが最適だ。少なくとも重症化の恐れが低い若者層に、このワクチンを接種する意味は少ない」
  免疫を高めるとして、規定回数に追加して行う「ブースター接種」の危険性なども、分かりやすく解説。分からないことは「分からない」と書き、未検証のことは「推測」と正直に述べる。専門家らしく科学的な態度を貫いた。
  国内外の大学などでウイルスを研究してきた宮沢さんは、東京大の畜産獣医学科を卒業後、同大大学院で初の飛び級(修業年限短縮)で博士号を取得。医師ではなく獣医師がメインプレーヤーである新興ウイルス研究の分野にあって、日本が誇る"頭脳"として知られる。「未知のウイルスはほぼ全てが動物由来。発生予測も(獣医師なら)ある程度はできる」
  「その意味でも、新型コロナは決して未知のウイルスではない。正しい知識が伝わればすぐに終息すると思っていた。ところが伝われないだけでなく、身の危険を感じるほどバッシングを受け、友達を失い、疲れ果てた」
  宮沢さんは交流サイト(SNS)に、愛猫をはじめ動物の写真を多く投稿、水面に浮かぶアヒルに添えられたコメントは「昨日友達になった。また会いにいく」。優しくて温かい言葉が印象的だ。

(「ウイルス学者の絶望」は宝島社新書・990円)



【読 書】
木挽町のあだ討ち』…逆転劇支える非凡な技
永井紗耶子(ながい・さやこ)
1977年静岡県生まれ、横浜市育ち。作家。2010年「絡繰り心中」で小学館文庫小説賞を受け、デビュー。


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 評・西上 心太(文芸評論家)


  睦月みそかの夜。木挽町の芝居小屋、森田座の裏手で仇討ちがあった。前髪立ちの若衆・菊之助が名乗りを上げた後、父の敵である六尺豊かな博徒・作兵衛を見事打ち取ったのである。目撃者も多く、顛末を記した読売も出て、大評判となった。
  その森田座の面々を、初の江戸勤番になったという若い武士が訪れる。2年前に起きたその仇討ちの詳細を聞かせてほしいというのである。
  こうしてこの武士が聞き手となり、5人の芝居者たちが1章ずつ、見聞きしたことを語り始めるのだ。
  利き手である武士の気配を消し、芝居者たちの一人語りとした手法に注目。芝居者といっても役割や経歴は当然ながらさまざまである。
  女郎を母として吉原で育ち、たいこ持ちでしくじった後に、木戸芸者(呼び込み)となった一八。御家人の三男に生まれ、剣の道で頭角を現すが、武家を捨て殺陣の指南をする与三郎。浅間山の噴火で家族を失い、母と2人での物乞い生活から孤児となり、火葬場で育てられた後に衣装部屋の主になった、中年の女形の芳澤ほたる。他に腕の良い小道具師・久蔵の妻お与根、旗本の次男でやはり武家を捨てた戯作者の金治の5人である。
  口から生まれたような一八、謹厳で武張った与三郎など、出自も育ちも違うそれぞれの語り口を見事に書き分けた作者の非凡な技が光る。
  彼らの口を介して、菊之助が抱く悩みや仇討ちの事情が徐々に明らかになり、同時に世の理から見放され、この場に流れ着いた芝居者たちの矜持も浮かび上がるのだ。
  聞き手の武家の正体と真意、さらに5人の来し方も語らせるのは何故なのか。ずっと頭を離れないこの疑問への答えは最終章で明らかになるのだが、鮮やかな逆転劇を支える重要な要因であったことも判明しあっと驚くことになる。情理に満ちた後味の良い「あだ討ち」の真相は極上上吉で、「大当たり」という大向こうからの掛け声も聞こえてくるようだ。

 (新潮社・1870円)


【読 書】
『破果』…老いて失った先の彩り
ク・ビョンモ(ク・ビョンモ)
1976年ソウル生まれ。作家。2008年デビュー。13年発表の本作は台湾や欧米各国で翻訳され好評を得る。


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 評・櫻木 みわ(作 家)


  ハードボイルドな殺し屋は、これまであまたの作品に描かれて来た。本書の新しさは、その殺し屋が、孤独な高齢女性であることだ。
  主人公の爪角(チョガク)は65歳。まるで「二〇番目のエキストラ」のように、どんな場面にも溶け込んで目立たない。だが実は、殺し屋キャリア45年の大ベテラン。殺人を「防疫」と隠語で呼ぶエージェンシーに所属し、情や罪悪感は一切持たずに、冷静かつ確かな腕でターゲットに手を下す。
  しかしエージェンシーからは老化によるミスを懸念され、若い同僚男性からは何かにつけて挑発される。自信でも衰えを感じ、引退を考えつつも防疫稼業を続けている。
  そんななか、若い頃ならば軽々とこなしていたはずの防疫で、爪角は致命的なミスをしてしまう。そしてその出来事から生じたある人物との出会いが、爪角の心情に思いもよらなかった新しい変化をもたらすのだ。彼女のその変化は件(くだん)の同僚を刺激し、物語は周囲の人々を巻き込んで、怒涛の展開へとなだれこむ。
  日常からかけ離れた設定と物語のスリルを味わえる一方で、爪角の身上や老いに対する述懐に、身につまされる読者は多いはずだ。たとえば初対面の顧客に防疫の腕を疑われ、女性である上に年を取ったことで「見くびられる理由が追加された」のだと理解するところ。あるいは回想によって明らかされる、貧しい出自と苛酷な境遇ゆえに防疫に携わり、心を鋼のようにしていった過去に。
  老犬と亡きボスだけに語りかけ、「持続的に喪失し、摩耗していくだけが人生」だという思いを抱いていた爪角だが、最後のシーンでは、自らある新しい経験をする。それはあまりにもささやかで、だからこそ印象的で美しい。老いてなお、喪失し尽くしてなお、人生には彩りが訪れる。そう励まされる思いがする。
  目を引かれる装丁そのままに、新たで鮮やかな高齢女性の物語だ。

 (小山内園子訳、岩波書店・2970円)


【読 書】
パワハラ上司を科学する』…仕組み解明 解決策示す
津野香奈美(つの・かなみ)
東京大大学院医学系研究科博士課程修了。神奈川県立保健福祉大大学院ヘルスイノベーション研究科准教授。


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 評・東 えりか(書評家)


  著者は社会疫学や行動科学の専門家。主に上司のリーダーシップに関する研究を行っている。彼女を突き動かすのは「パワハラをこの世からなくしたい」という強い気持ちだ。パワハラという言葉がない時代から、なぜ自分だけが攻撃されるのか、悩んだ人は多くいただろう。本書はその仕組みを解明した画期的な一冊だ。
  2020年に施行された「改正労働思索総合推進法」によると「職場において行われる①優越的な関係を背景とした言動であって、②業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、③労働者の就業環境が害されるものであり、①から③までの要素を全て満たすもの」がパワハラの定義。具体的に暴行など身体的な攻撃、脅迫などの精神的な攻撃、仲間外れ・無視などの人間関係の切り離し、過大な要求、私的なことへの過度な侵害、の6類型に分けられ具体例が示される。
  着目すべきは加害、被害双方が認識していないパワハラの判断だ。その時の感情や心理的好悪のような主観的な印象ではなく、データによって裏付けされたエビデンスの積み重ねが判断の材料となる。
  著者は性別、性格類型、職場環境などパワハラが発生しやすい条件を解明し、測定する尺度を開発。それによって、引き起こされた健康被害や傷害事件の発生を具体的に明らかにしていく。
  では男女どちらがパワハラをしやすいのか。圧倒的多数である男性上司に問題が多い日本だけでなく、管理職の男女数に差がない外国でも、問題を起こすのは男性が多いことが証明されている。
  本書では脱線型、専制型、放任型に分けられた上司の行動から避け方を学ぶこともできそうだ。
  最終章「パワハラ上司にならないためにはどうすればいいのか」が圧巻だ。新社会人だけでなく、中堅のサラリーマンにもぜひ読んでもらいたい。科学的根拠に基づいたパワハラの仕組みを踏まえ、本書に示された明確な解決策を参考に防止対策を進めてほしいと思う。

 (ちくま新書・990円)


【読 書】
『たりる生活』…片づけ「終活」の手引に
群ようこ(むれ・ようこ)
1954年東京都生まれ。作家。84年「午前零時の玄米パン」でデビュー。「かもめ食堂」「いかがなものか」など著書多数。


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 評・山田 智子(編集者)


  読者のみなさんは、今、おいくつだろうか。著者は60代後半の前期高齢者。だが自分では35歳くらいの感覚でいる。
  しかし、身近な友だちの弟が54歳で急死する。しれを機に「自分も周囲の人も楽なように」と、これからの暮らしを考え始める。
  家賃だって、いつまで今の金額を払い続けられるかわからない。もっとコンパクトで安いところがよいだろう。それには物を減らさなければと、引っ越し先も決まらないうちから、著者は物の処分を開始する。いわゆる「終活」である。
  だが、捨てても捨てても、物はなくならない。「こんなにためこんでいたのか」と驚く毎日。そうこうするうちに家で見つかり、物の処分は待ったなしになる。
  ところで「終活」という言葉が登場して、まだ十数年ほどと思う。身の回りの始末をして、すっきりと老後を過ごす。今やすっかり現代人の常識といった感があるが、比較的新しい習慣だ。
  書類の手続きなら、手間はかかっても、やることは明らかだ。収納や終活のアドバイスも世にあふれている。とはいえ、物の処分に確立した手法はない。
  なかでも思い出のあるものは難しい。著者の場合、気に入って求めた郷土玩具、書き込みのある三味線の楽譜、子供のころの人形。そして何より大切な本。手にとっても、決意が鈍って元に戻すこともしばしばだ。
  愛着のある物と、どう決別するのか。本書には、2年にわたるそんな日々がつづられている。
  先にお伝えしてしまうと、著者は無事に「コンパクトな」家に引っ越しをする。今や本は、かつての10分の1以下。それでも部屋はすっきりと片づかない。物の収納にも、若いころとは違う問題も生じてきた。いったい著者は、どう折り合いをつけるのか。
  著者の姿は、明日の自分。終活中の人も、これからの人も、人生の手引にいかがだろう。

 (朝日新聞出版・1430円)


【読 書】
『唐突ながら』…名監督の全てが詰まる
ウディ・アレン(WOODY・ALLEN)
1935年米国生まれ。映画監督、脚本家、俳優。69年に自身の脚本・主演による「泥棒野郎」で監督デビュー。


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 評・猿渡 由紀(映画ジャーナリスト)


  とにかく、著者の全てがぎっしりと詰まっている。物心ついたばかりの幼い頃、映画や手品やジャズに夢中になり、18歳にしてコメディーライターとして両親の収入を合わせたよりも稼いでいた。彼の育った当時の米国ニューヨークはブルックリンの様子や人々の描写は実に生き生きとしていて、目に浮かぶようだ。
  最初の映画を監督する前に、アレンは、テレビ番組のライター、スタンダップコメディアン、劇作家としても活躍し、名だたる人々と仕事をしていた。ドキュメンタリー映画「映画と恋とウディ・アレン」にも若い頃の話は出てくるが、本書が面白いのは、本人の言葉で、焦らずじっくりと描写されていること。さすが天性のコメディアン、ひとつひとつの文章が、歯切れよく、ユーモアにあふれていて絶妙なのだ。読んでいて思わず声を出して笑ってしまったことも、何度となくあった。
  一方で、深刻な事柄に関しては、真面目に、きっぱりと自分の主張を述べる。近年「#MeToo」運動の勃発で蒸し返された、30年前の養女ディランへの虐待疑惑、長年の恋人ミア・ファローの養女と恋に落ち、結婚にまで至った経緯。「それが読みたくてこの本を買ってくれたのでなければいいんだけど」と言いつつ、アレンはそこにもしっかりとページを割く。虐待疑惑についてほとんど知識がないにもかかわらず、「#MeToo」の勢いにおじけづいて自分と関係を断った業界人にも、容赦ない。逆にそれでも自分を支持してくれる人たちには、実名を挙げて感謝する。
  アレンに都合良く書かれている部分はあるが、回顧録とは性質上、そういうものだろう。別の視点からこの疑惑を知りたい方には、ファローの回顧録などをお薦めする。
  しかし、アレンが言う通り、本書はその話をするために書かれたものではない。ここで語られる、映画以上に華やかでドラマチックな人生に、ただ驚き、感嘆したい。

 (金原瑞人・中西史子訳、河出書房新社・3630円)


 ◇


いかがでしょうか。今回も読みたいと思います。
その書籍の紹介文はなるほど、読みたくなるのはすごいものです。
これもアフィリエイトのための文章力(ライター?)の参考のために読み続けます。
では、失礼しました。


(´・ω・`)
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