§::万華鏡∞日記::§

「定期記事」で①きょうの運勢②首相日録③きょうの言葉④DMMFX要人発言が主です。その他「映画」「音楽」「書籍」の紹介文や、雑記もあります。

【書籍】話題の本をピックアップ!ぜひ、ご紹介します!?/2023.03.13。。(´・ω・`)


こんにちは、ハクです。


毎週日曜日、河北新報2版に「書籍紹介」があります。
試しまして、こちらよりご紹介させて戴きます。
書籍数はあまりにも多いので「評」する紹介文がある本だけと致しました。


どうぞ、ぽちっと「折りたたみメニュー」で、ご覧くださいませ。

例)折りたたみメニューはこちらです
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★★★★[ 紹介文はこちら ]★★
大当たり!( ´,_ゝ`)プッ


宜しくお願い致します。


 ◇


【著者とひととき】
『語りたい兜太 伝えたい兜太』…「巨星」の実像 多面的に
董 振華さん


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  2018年に98歳で亡くなった戦後俳句の巨星・金子兜太さんとは、どんな存在だったのか。「私は俺の中国の孫だ」とかわいがられた俳人・翻訳家の董振華さんが、金子さんと交流のあった13人の証言で、その人物像を浮き彫りにした。
  「実の祖父のように接していた私には見えていなかった面も知った。おおらかなだけでなく、人の気持ちを繊細にくみ取る方だったという話を聞いて、なるほどと思いました」
  証言は実に多彩。それは金子さんという俳人の破格さ、人柄の大きさを物語る。例えば文芸批評家の井口時男さんは、金子さんの思想の根幹に、近代的な価値観を超えて人間の本源的な在り方に迫る「生命賛歌」があったと語る。作家いとうせいこうさんは、晩年には「全ての日本語は『詩語』である」という境地に到達していたと説き、俳人の神野紗希さんは「この社会で生きている私が俳句を詠む、その生きた人間の営みを見つめること」を大切にしていたと話した。
  董さんは幼い頃に日本のテレビドラマや漫画に触れて日本文化に引かれ、中国の政府機関である中日友好協会に就職。1993年に金子さんらの訪中団の通訳を務め、96年の慶応大留学を機に金子さんの下で俳句を学び始める。2007年に友好協会を辞め、東京農業大大学院の博士課程に進むと同時に日本に転居。月に1度は金子さんの自宅を訪れる交流を続けたが、アート業界の通訳、コーディネーターの仕事に忙殺されて俳句からは遠ざかっていった。
  やがて金子さんは亡くなる。「99歳になったら董君と俳句だけを作って暮らすと言っていただいていた。ショックでした」。亡き金子さんと妻皆子さんに「俳句は続けなさい」と言われていたことが脳裏によみがえり、俳句を再開。句集「聊楽(りょうらく)」も刊行した。「金子先生ご夫婦には大きな恩がある。これを出さないと申し訳ないと思いました」
  現在は、老荘思想や中国の詩人たちとの交わりを考察した「金子兜太論」を執筆中。「俳句に全力投球した、まさに『大人(たいじん)』でした」

(「語りたい兜太 伝えたい兜太」はコールサック社・2750円)


【読 書】
『香港陥落』…男たちの人生 格調高く
松浦 寿輝(まつうら・ひさき)
1954年東京都生まれ。詩人、小説家、東京大名誉教授。2000年「花腐し」で芥川賞。17年「名誉と恍惚」で谷崎潤一郎賞


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 評・富坂 聰(拓殖大教授)


  香港陥落というタイトルだけを頭に入れて読み始めたのだが、当初のイメージを大きく修正しなければならなくなった。良い意味で裏切られたという言うべきか。
  一言で感想を述べれば格調高い小説、である。
  改めて帯を読むと「守るべきは祖国か、個人の矜持か。時代の狂風に翻弄される男たちの愛と友情と苦悩を、哀切を込めて描きあげる、新たな傑作!」とある。「好物は、酒と広東料理シェイクスピア」ともある。
  男たちとは元外交官で香港に流れてきた谷尾悠介、謎多き英国人で通信社記者のブレント・リーランド、そして中国人貿易商の黄海栄だ。
  日本が香港占領に乗り出す直前の1941年から60年代までの香港を舞台に、それぞれの国籍を背負った男たちの複雑な思いを描いている。
  ならば当然、ストーリーは谷尾を中心に進むのかと予想されたのだが、そうではない。軍の動きなどを巡る何かしらの陰謀や謎解きがあるのかと思いながらページをめくっても、そういう展開にもならない。
  本を閉じてから考えたのは、ひょっとして誰かモデルとなった人物がいたのだろうか、ということだった。
  それは登場人物それぞれの人生が極めて精緻に描かれているからで、いま香港を訪れ、摩羅上街の人混みをかき分けて歩けば、「百龍餐館」という名店が突然目の前に現れ、2階の奥の席にいは、まだ日本が香港を占領していた「暗黒の三年八カ月」の名残に含まれた空間があるのでは、と錯覚させられる。
  何となく思い浮かべたのが、老舎の名作「茶館」である。茶館に集まる人々が時代の変化に翻弄される。
  本書では、前半はペニンシュラホテルのバーが茶館の役割を果たし、「Side B」では百龍餐館へと舞台が移る。
  困ったのは後半である。とにかく料理の描写が秀逸で、2日連続で本格的な中華料理を食べてしまった。この本はダイエットの敵である。

 (講談社・1980円)


【読 書】
『植物少女』…医者が紡ぐ病室の真実
朝比奈 秋(あさひな・あき)
1981年京都府生まれ。医師。2021年「塩の道」で林芙美子文学賞を受賞。


★★★★[紹介文はこちら]★★

 評・井上 治代(社会学博士、ノンフィクション作家)


  「生きる」ことの意味を、母と娘という関係性から問いかける本書だが、そこに強烈な構図があ組み込まれて展開する。
  それは母が「植物状態」であること。
  母は娘の美桜を出産した際に脳出血を起こし植物状態になった。首はねじれて黒目が見えず、表情もなく声も発せず、娘を抱き締めることもない、息をして生きているだけの存在。
  ほとんどのシーンは、病室での出来事で展開されていく。病室に通って過ごすのが日課となった美桜は、同じ病を抱える同室の人たちの世話も焼いた。したがって、読者は数人の植物状態にある人たちの経年実態を知ることになる。ここに医者でもある著者のリアルな記述が光る。
  気がつけば息をしていただけの母が肺がんになっていたり、同室の少年の身長が伸び、ひげをそることが日課になったりと、周囲の人物からも強い生が伝わってくる。
  美桜にとっては生まれた時から母は寝たきりで、それ以外の接し方を知らない。それゆえ幼少期の純粋な暴力性が発揮される場面も多々あった。食べ物を口に押し込んだり、母の耳にピアスをしようとピアッサーで穴を開けたりしたのには、驚いた。そんなやり放題の中で、母と一つになる時があった。
  「ゆっくりと膨らんでは縮む母の胸に頭を預けていると、いつのまにか、母と同じリズムで呼吸していて、わたしはこの人の娘なのだと実感する」
  母は何も言わず、ただ娘の言葉を聞き、静かに寄り添い、娘もその母のそばに居ることが日常になって成人していく。26年もの時間の経過が淡々と、時には異様に描かれている。
  「植物少女」というタイトルが主張している。しかし何も発しない母親像をつくったのは少女の感性である。
  このタイトルは、読後に読み手の中に深く沈殿する複雑な思いを、象徴的に表現している。

 (朝日新聞出版・1760円)


【読 書】
ネアンデルタール…最新研究の成果を紹介
レベッカ・ウラッグ・サイクス(REBECCA・WRAGG・SYKES)
英国の考古学者。フランス中央高地のネアンデルタール人、先史時代の遺跡を研究し、活躍。


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 評・海部 陽介(人類進化学者)


  正直、ネアンデルタール人にはうんざりしている。ヨーロッパによる絶滅人類の話に、同時期の東アジアに誰がいたかも気にせず日本人が執着するのはどこかおかしい。それでも私たちが目を背けられないのは、ネアンデルタール人が最もよく研究され、最も理解の進んでいるわれわれの隣人だからだ。本書はその最新研究を紹介した出色の著作である。
  成長し、道具を作り、食べ、移動し、考え、交流し、仲間の死と対峙した彼ら彼女らの生きざまを、研究者が豊富なアイデアで復元していく現場が、見事に描かれている。
  初期の研究者は、遺跡から掘り出した見えるものから彼ら彼女らを知ろうとした。しかし現代の研究者は、見えぬものの中に重要な手がかりがあることに気づいている。例えば食物を知るには、遺跡に残された灰をろ過し、歯石や石器に付着したデンプン粒やDNAを調べ、人骨の化学組成を解読し、歯の微細な摩擦パターンを検討するのが有効だ。動物の骨に残る解体の痕跡(骨の散乱状況や石器による傷痕など)も詳細に調べて見えてきたのは、「ネアンデルタール人の狩猟技術は未熟だった」とするかつての説と矛盾する証拠の数々だった。
  その他、歯に刻まれた成長線、洞窟の天井から読み取る居住の回数、そして私たちホモ・サピエンスネアンデルタール人の混血を明らかにした古代人骨のゲノム解析など、今世紀に発展した多様な解析法にいは、私たち専門家も改めて驚かされる。そして文系・理系を区別しない総合科学の力を実感させられる。彼ら彼女らの食人、異人類(ホモ・サピエンスを含む)との交配、絶滅についての論考も興味深い。
  著者は過小評価されているネアンデルタール人人間性を強調する使命感から、グレーゾーンの証拠に踏み込み過ぎている部分がある。それを考えたい方にぜひお薦めしたい一冊である。

 (野中香方子訳、筑摩書房・3960円)


【読 書】
『Web3とメタバースは人間を自由にするか』…抑制効かせ未来を予測
佐々木俊尚(ささき・としなお)
1961年兵庫県生まれ。作家、ジャーナリスト。毎日新聞記者などを経て2003年に独立。著書に「キュレーションの時代」など。


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 評・熊代 亨(精神科医


  ITの発展は目覚ましい。それが人間の生活や自由にどう影響売るのかを問うのが本書である。ITと人間の未来といえば、Web3、人工知能(AI)、メタバースといった言葉を通して極端な楽観論や悲観論が語られがちだ。しかし著者はこれまでの技術の進展やインターネットの歴史を振り返り、抑制のきいた筆致で未来を予測してみせる。
  例えばAIは絵画や音楽の模倣が抜群にうまいが、それだけでは人間の役割はなくならない、と著者は語る。オリジナリティーは人間の領分であり、AIに解決すべき課題を命じるのも人間だ。困難な政治決断も人間が下さなければならない。
  メタバースが自由をもたらすという考えにも著者は懐疑的だ。過去にはブログや交流サイト(SNS)が自由な新天地とみなされたが、ユーザー数が増え、政治や商業の場となってからは現実そのものになり、今は不自由さを感じる人も多い。メタバースも同じ道をたどる可能性がある。
  とはいえITのインパクトは過小評価もできない。自動運転が普及し交通が管理されれば、渋滞が減り、タクシー並みの低価格サービスが普及し、自家用車を持つ人は減少するだろう。店内の人員配置やスポーツ選手の身体もAIやデータに基づき、従来無かった形に作り変えられていく。こうした変化はもう始まっている。スマートフォンを所有し、多様なアプリを使い、ネット広告にさらされ続ける私たちは既にデータ化され管理されているからだ。問題は、それが極端に推進された時に何が起こるのかだ。本書は、それを考えるための材料を提供する。
  精神科医としての私は、未来の人の心について想像したくなった。オンラインの交流が激増し、「いいね」のような心理的充足と社会的成功がもっと重なるようになった時、生きやすさや生きづらさがどう変わるだろう?そのように自分自身の関心分野に引き寄せて読みたくなる一冊である。

 (KADOKAWA・1650円)


【読 書】
『知られざるヴィジュアル系バンドの世界』…「バイブル」と呼びたい
冬将軍(ふゆしょうぐん)
音楽ライター。音楽専門学校での新人養成、音楽制作ディレクターの傍ら、アーティストマネジメントにも携わった。


★★★★[紹介文はこちら]★★

 評・雨宮 処凛(作 家)


  ヴィジュアル系が好きだ。30年以上、このジャンルを推し続けている。
  きっかけは1980年代後半、日本席巻したバンドブーム。「平成名物TV・いかすバンド天国」、通称「イカ天」が社会現象となった頃。YOSHIKI率いるXが音楽シーンを変えると息巻き、BUCK-TICKが起用されたオーディオ機器のCMコピーが「重低音がバクチクする。」だった時代。10代だった私は、雷に打たれるように彼らの奇抜でド派手な見た目と激しい音楽の虜になった。まだ「ヴィジュアル系」なんて言葉はなく、「お化粧バンド」と呼ばれていた頃だ。
  そこからの快進撃はすさまじかった。気がつけばXは紅白歌合戦に出演していて、LUNA SEA黒夢GLAY、ランク・アン・シエルなどが続々と大ブレイク。90年代後半にはSHAZNAラクリマ・クリスティ、マリス・ミゼル、FANATIC◇CRISISが「ヴィジュアル系四天王」と呼ばれ、数々の伝説を残し記録を塗り替えただけでなくお茶の間をにぎわせた。これらをリアルタイムで見られたことは、数少ない私の自慢である。
  本書「知られざるヴィジュアル系バンドの世界」は、そんなヴィジュアル系の世界の成り立ちから音楽性、ファンション、YOSHIKIやhideなどのキーパーソン、また「ヴィジュアル系」という言葉が「蔑称」とされた時代から世界がうらやむ「Visual Kei」へどうやって進化していったかなどを網羅した、われらの「聖書」と書いて「バイブル」と呼びたくなる一冊である。
  なぜ「総合芸術の極み」としてのヴィジュアル系は、独自のジャパンカルチャーとして発展したのか。BOOWY(ボウイ)や「ジャパメタ」から現在のバンドまでを論じた本書を読みながら、思わずデランジェBUCK-TICKのライヴチケットを購入していたという事実から、本書のパワーを感じ取ってほしい。

 (星海社新書・1210円)


 ◇


いかがでしょうか。今回も読みたいと思います。
その書籍の紹介文はなるほど、読みたくなるのはすごいものです。
これもアフィリエイトのための文章力(ライター?)の参考のために読み続けます。
では、失礼しました。

(´・ω・`)
ご協力をお願い致します。

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