§::万華鏡∞日記::§

「定期記事」で①きょうの運勢②首相日録③きょうの言葉④DMMFX要人発言が主です。その他「映画」「音楽」「書籍」の紹介文や、雑記もあります。

【書籍】話題の本をピックアップ!ぜひ、ご紹介します!?/2023.03.27。。(´・ω・`)

 

 

こんにちは、ハクです。

 

 

毎週日曜日、河北新報2版に「書籍紹介」があります。

試しまして、こちらよりご紹介させて戴きます。

書籍数はあまりにも多いので「評」する紹介文がある本だけと致しました。

 

 

どうぞ、ぽちっと「折りたたみメニュー」で、ご覧くださいませ。

 

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★★★★[ 紹介文はこちら ]★★ 大当たり!( ´,_ゝ`)プッ

 

 

宜しくお願い致します。

 

 

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【著者とひととき】

『虚ろな革命家たち』…暴力の理由、同じ視点で

佐賀 旭さん

★★★★[ 紹介文はこちら ]★★
 

  半世紀前、自分と同世代の若者はなぜ暴力革命を目指したのか。「彼らが何を考えていたか。同じ視点から事件を捉えたのが評価されたのでは」。昨年、歴代最年少の30歳で開高健ノンフィクション賞に輝いたデビュー作を、記者で作家の佐賀旭さんはそう分析する。「10年後に書いたら、違っていたかもしれません」

  1970年代初め、連合赤軍リーダーとして武装集団を率い、「総括」と称して首を絞めたり、寒気中に放置したりして同志12人を死亡させた森恒夫。28歳の時、拘置所で自殺し、謎に包まれた実像や犯行動機に、関係者の証言などから迫った。

  「事件取材でも加害者側の言い分を聞きますよね。原因が分からないと問題解決できない。50年前に自殺した人の真意など、いくら調べたところで確証は得られないけれど、『分からない』で済ませていいのか」

  ジャーナリズムを学んだ大学院で連合赤軍事件を調べ、修了後は雑誌記者に。忙しく働きながらも、森の「空白」が気にかかっていた。フリーになり、取材予算や書籍化の見込みもないまま、足跡をたどった。「無鉄砲ですよね。関係者が高齢化する中で『今聞かないと』と焦っていました」

  正解のない問いを追い続けるのは「精神的に苦しかった」が、高校の同級生らの話から浮かぶ「真面目、寡黙、人と交わらず」という森の人間性と、過激派のイメージとの落差が原動力になった。「自分と似ている」とさえ感じ、赤軍派メンバーによる「よど号ハイジャック事件」で国際手配中の容疑者や、中核派の学生幹部にも取材。昔も今も若者が抱える政治への失望感、そして社会変革には暴力が必要だとする主張に思索を巡らせた。

  受賞を知った直後に安倍晋三元首相の銃撃事件が発生。起訴された山上徹也被告は犯行前、政府への不満を交流サイト(SNS)で吐露していた。「対話を求めていたと思うんです」。抱え込んだ不満を暴力で吐き出す事件は後を絶たない。「暴力を否定し、社会的課題を解決する手段は政治しかない。若者の政治への関心を喚起することが記者としての課題です」

(「虚ろな革命家たち」は集英社・2200円)

 

 

【読 書】

『水車小屋のネネ』…血縁外で築かあれる信頼

津村記久子(つむら・きくこ)

1978年大阪市生まれ。2009年「ポトスライムの舟」で芥川賞、13年「給水塔と亀」で川端康成文学賞を受賞。

★★★★[紹介文はこちら]★★

 

 評・佐川 光晴(小説家)

 

 

  「自分で決めるのがもう嫌になったの」

  離婚後に女手一つで娘二人を育ててきた母親は18歳の理佐に向かってそう答えた。

  「気丈な人だと思っていたけれども、本当は心細くて仕方のない人なのかもしれない、本当は男の人に何でも決めて欲しい人間なのかもしれない」

  理佐の心配は当たっていた。母親が付き合い始めた男は小学3年生の妹律を顔つきが気に入らないと怒鳴り、たびたび家から閉め出していた。それを知った理佐は、律と共に家を出て、独立することを決議する。

  「ネネ」とは姉妹が身を寄せた山深い町のそば屋で飼われている鳥の名前だ。ヨウムという種で、ものまねが得意。おしゃべりをして、人間の3歳児くらいの知能がある。平均寿命は50歳というから驚かされる。日本ではあまり知られていないが欧州では古代から珍重されてきた。ネネがいる水車小屋では石臼でそばの実をひいていて、理佐はそば屋の仕事とネネの相手をすることで収入を得る。律は転入した小学生に通いだす。

  理佐を視点に語られる第一話に続く第二話以降は律と、やがて律の義兄となる聡の視点から語られてゆくのだが、本作の眼目は、理不尽な親との結び付きを断つ以外に適切な選択肢のなかった若者たちがどのようにして生き延び、見ず知らずの人々と関わりながあら成長してゆくのかにある。

  賢い愉快なネネはおとぎ話に登場する不思議な生き物のようだ。水車小屋がある町の住人たちも、「七人の小人」のごとく親切だけれど、「白雪姫」と異なり、理佐も律も聡も、逡巡しつつ、自らの意思で判断し実行に移す。さらには年少の者たちの自立を助けてゆく。親子という、ともすれば束縛や支配に陥りかねない血縁の外で、徐々に築かれた強い信頼で結ばれた人たちの、40年間にわたる息の長い交際が丁寧につづられてゆく。

  本作が時代を超えて、長く読み継がれてゆくことを願ってやまない。

 

 (毎日新聞出版・1980円)

 

 

【読 書】

プロトコル・オブ・ヒューマニティ』…人間らしさに迫る長編

長谷 敏司(はせ・さとし)

1974年大阪府生まれ。作家。2001年「戦略拠点32098 楽園」でデビュー。「My Humanity」で日本SF大賞

★★★★[紹介文はこちら]★★

 

 評・大森 望(書評家、翻訳家)

 

 

  題名をあえて日本語にすれば「人間性の規範」か。人間を人間たらしめるもの、もしくは"人間性のありよう"とも訳せる。機械と人間は何が違うのか?人間はどこからなくなるのか?

  「鉄腕アトム」の昔からロボットを鏡にして人間を描くSFは無数にあるが、本書はハイテク義肢やダンスを踊るロボットを描きつつ、テクノロジーでは代替することも支えることもできない。"人間らしさ"に迫る。

  時は2050年代。27歳の護堂恒明は新進気鋭のコンテンポラリー・ダンサーだが、バイク事故で右足を切断。カスタムメイドのAI義足を装着し、苛酷なリハビリと訓練を経て、"ダンサーの自分"を少しずつ取り戻していく。ロボットと共演する新作舞台も決まり、復帰に向けて新たな表現を模索する恒明。

  だが、父の護堂森が運転する車が起こした事故で、ふたたび人生の歯車が狂い始める。同情していた母は死亡。父も重傷を負い、さらに認知症を発症する。

  ひたすら新しいダンスを求め、体の鍛錬のみならず、美学的・哲学的テーマに取り組んできた恒明は、いきなり介護の現実に直面する。金銭問題、逃げ腰の兄とのいさかい、すぐ感情的になって暴れる父との果てしない口調、排せつ物の処理、掃除洗浄炊事にアルバイト…と、あらゆる厄介ごとが恒明にのしかかる。そしてその間にも、伝説のコンテンポラリー・ダンサーを失い、理性を失い、人間性を失っていく。

  この絶望的な状況のもと、恒明はそれでも舞台のためにあがきつづける。ふつうなら深刻すぎて読むのもつらくなりそうな話だが、そこはかとないユーモアと抜群のストーリーテリングが読者をつかんで離さない。そして、これでもかと突きつけられる介護の悲惨な現実があるからこそ、クライマックスの舞台が深く胸を打つ。

  ジャンルの枠を超えて"人間"の真実に迫る、著者10年ぶりの長編だ。

 

 (早川書房・2090円)

 

 

【読 書】

『さらば、男性政治』女性候補者へのエール

三浦 まり(みうら・まり)

1967年東京都生まれ。上智だ教授。専門は現代日本政治論、ジェンダーと政治。著書に「私たちの声を議会へ」など。

★★★★[紹介文はこちら]★★

 

 評・井戸まさえ(ジャーナリスト)

 

 

  政党支部が「公募」で選んだ衆院選の公認候補者が、首相経験者が並ぶ自身の家系図をホームページに載せて炎上した。候補者の誕生に至る過程で、公平・公正を装いながら、今なお世襲という前近代的価値観に基づく既得権益の継承がまかり通っている。そして、候補者は「男性政治」のもとで選定され続けている。

  本書は、「男性政治」とは、男性だけで営まれ、男性だけが迎え入れられ、それを当然だと感じ、たまには女性の参入が許されるが、対等には扱われない政治と定義する。あらゆる分野でジェンダー平等が求められながらも進まないのは、「男性政治」の権化である永田町がその流れを阻んでいるから。「女性のいない政治過程」は、選択的夫婦別姓や貧困支援政策の遅滞などにつながっているとし、その弊害を具体的に示し、明確に「さらば」と決別を迫る。

  また、女性の政治参加における大きな障壁となっているセクハラを分析。この背景にも「政治は男性のものという意識」があると指摘する。

  データ化できない、つまり研究対象の射程からもれた部分にこそ、女性議員が増えない理由があることも、著者は十分承知している。占拠・政治にまつわる破廉恥さを受け入れなければ、政治の世界で生き延びることは難しい。その結果、心ある者は離脱し、状況は改善されないまま次が参入、離脱を繰り返す。それを越えるには著者が1章をさいて力説する、候補者の一定比率を女性にする「クオータ制の導入」という政治面からの改革を推し進めるしかない。

  本書は立候補する全ての女性への尊敬とエールである。同時に、「男性政治」に終止符を打てるか、有権者に覚悟を問う。

  最後に、あえて言う。政治分野の男女共同参画推進法の制定や女性候補者の発掘・育成を後押ししてきた著者の被選挙権行使、実践的立候補も見てみたい。「さらば、男性政治」の先の未来。望みすぎではないはずだ。

 

 (岩波新書・1078円)

 

 

【読 書】

『逃亡の書』…避難民と手法見つめる

前川 仁之(まえかわ・さねゆき)

1982年大阪府生まれ。ノンフィクション作家。東京大中退、立教大などを経て執筆開始。著書に「韓国『反日街道』をゆく」。

★★★★[紹介文はこちら]★★

 

 評・杉山 春(ルポライター

 

 

  2019年に世界で「国」を住み替えた人は2億7200万人だ。世界的な大移動の時代だ。「国」は「国民」を守る管理する。難民とは「国」からの「逃亡」者だ。著者は古今の難民とそれを受け入れる側を、身体を使って見聞し、思索する。

  現代としては韓国の済州島を訪れ、冷戦終結後に内戦が勃発したイエメンからの難民と彼らを受け入れる地元の人々に出会う。一方、かつてファシズムに抗してスペインから中米に渡った世界的チェリストのカザルスと、ユダヤ系文学者・哲学者でナチスドイツから逃れピレネー山中で自死したベンヤミンの足跡を自転車の旅で追う。成功した「逃亡」と、悲劇に終わった「逃亡」と。

  国内では「難民」が収容され、死者も出る茨城県の「牛久入管」で被収容者に面会し、ウクライナ避難民家族と東京ディズニーシーに出かける。

  著者には、大学での物理学の学びか「逃亡」し、職を転々とした経験がある。社会的な期待に応えるうちに、望まない、国家の核武装に寄与することになっていたかもしれないという。コロナ禍で私たちは「国」による移動の制限を経験した。AI(人工知能)の浸透で、日常がすっぽり、予測可能性に覆われているかのように感じられる。その中で著者は書く。「死んで防腐処理をほどこした昆虫を標本箱にピン止めするように、相手を突き刺し、はりつけ(中略)その人らしさが発揮できなくなる」

  著者は言葉を独学し、ウクライナ避難民と行動を共にする。その仕草、表情を細かく記録。マイペースな行動に母国の豊かな文化を感じ取る。同時に自分の気持ちの動きを事細かに饒舌に記す。それはもはや「逃亡」だ。

  本書のあちこちに、著者が発見した逃げる手法が示される。「状況が逼迫しているときにこそ、自分だけではなく仲間のために動いた方がよい」。移住者という「素敵なゲストの可能性を引き出すのは、迎える国の、私たちのまなざしである」「遊びは正しい!」

 

 (小学館・1980円)

 

 

【読 書】

『消費社会を問いなおす』…自由の拡大 可能性探る

貞包 英之(さだかね・ひでゆき)

1973年生まれ。立教大教授。専門は社会学、歴史社会学、消費社会論。訳書にD・ミラー著「消費は何を変えるのか」がある。

★★★★[紹介文はこちら]★★

 

 評・滝口 克典(よりみち文庫共同代表)

 

 

  消費社会というものをどう捉えるか。私たちの大半はそこにどっぷり漬かって生きているが、それがはらむ諸種の問題ゆえに直視し難い問いとして積み残されてきた。この宿題に正面から取り組んだ労作が本書だ。

  本書は、人びとが試行錯誤を通じてつくりだし広げてきた歴史的な社会空間として消費社会を捉える。著者はこれまで、前近代のそれを「消費は誘惑する 遊郭・白米・変化朝顔」にて、地方におけるそれを「地方都市を考える」にて、そして青少年におけるそれを「サブカルチャーを消費する」にてそれぞれ実証的に明らかにしてきた。

  先人たちのそうした営為の積み重ねにより、後世の私たちは社会を生きていくにあたっての選択の自由や多様性を享受することが可能となった。つまり、それが私たちに保障する自由こそが消費社会の積極的な価値なのだと著者は言う。

  だが一方で消費社会は、貧困や格差、環境破壊を生きだす点で持続可能性に深刻な問題がある。消費が人びとに選択の自由を与えるものだからこそ、それを特定層から剥奪する貧困・格差が問題となり、気候変動はそうした二極化を加速させ、消費社会そのものの基盤を掘り崩す。どうしたものか。

  著者がそこで提案するのは、消費社会を棄却するのではなく、人びとの自由を拡大・進化させるためにこそそこにとどまり、その可能性の条件を探ることである。その方策として具体的に検討されるのがベーシックインカムである。

  江戸期の遊郭や園芸ブームから、現代の100円ショップや超高層マンション、片付けブーム、オタク文化、ドラッグストアまで、私たちの身近にあるさまざまな消費の断片が、本書を読むとひと連なりの絵図となって見えてくる。

  無名の人びとによる無数のささやかな営みに名前と意味とを与えてくれるそのまなざしは、とても優しく新鮮である。

 

 (ちくま新書・968円)

 

 

 ◇

 

 

いかがでしょうか。今回も読みたいと思います。

その書籍の紹介文はなるほど、読みたくなるのはすごいものです。

これもアフィリエイトのための文章力(ライター?)の参考のために読み続けます。

では、失礼しました。

 

 

(´・ω・`) ご協力をお願い致します。

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