こんにちは、ハクです。
毎週「河北新報夕刊」より、
話題の映画をご紹介されております。
今回は「追想 この一作 映画記者のつぶやき」といいまして、
「新聞記者」だった方が、昔に観た映画を添えまる"紹介文"を戴くようです。
引用いたしましたが、ご了承ください。
では、ご覧くださいませ。いい午後を過ごして…。
◇
『地上より永遠に』
勝手な妄想一転 襟正す
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石巻から仙台の予備校に通っていた1970年代。仙台の街には映画館が10館前後あった。限られたお小遣いから、見たい映画を選ぶのが大変だった。街中のポスターに引き付けられてみたこともあった。74年5月、リバイバル公開されていた米映画「地上より永遠に」(53年)がそうだった。
波打ち際の浜辺で大人の男女が熱い抱擁を交わしている絵だった。「どんな映画なのだろう」と想像、いや妄想をたくましくして東北劇場に潜り込んだ。
結果、襟を正すことになった。ハワイにある米陸軍を舞台に組織と「個」の関係を、フレッド・ジンネマン監督が厳しいまなざしで描いた映画だった。
主要人物は3人。世渡り上手なワードン軍曹と妥協を知らない青年兵ブルー、ひょうきん者のイタリア系マジオ1等兵だ。それぞれバート・ランカスター、モンゴメリー・クリフト、フランク・シナトラが、役にはまった演技で魅せた。
あぶり出されるのが軍隊という組織の腐敗だ。個はつぶされる。個に徹して闘ったのがブルーだ。「自分の信念を貫かねば人間の価値はない」と主張する。
問題の抱擁シーンだが、ワードン軍曹と上官の妻(デボラ・カー)だった。逢瀬から真実の愛へと変わっていくが…
物語が41年夏から始まったことが鍵。日本がハワイに奇襲をかける運命の日が近づいていた。戦争が個も愛も全て破壊する。空しさが広がる。でもブルーの生き方は私の心に刻まれた。
「地上より永遠に」パンフレット表紙(左)と波打ち際でのワンシーン(「フレッド・ジンネマン自伝」より)
◇
いかがでしょうか。
いつも昔の映画ですが、DVD等の販売があるそうで助かります。
※たくさん観られるのでしたら、こちらを利用するのがお薦めです!
次回もどうぞ、よろしくお願い致します。
それでは、失礼しました。
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